骨粗鬆症治療薬2

骨粗鬆症治療薬2

前回の記事では骨粗鬆症の治療薬の途中まで紹介しました。

今回はその続きを書こうと思います。

 

ビタミンK製剤(メナテトレノン)

作用機序:骨基質タンパク質であるオステオカルシン中のグルタミン酸残基のカルボキシル化を促進

効果:骨形成促進

特徴:骨粗しょう症における骨量低下や寝痛に有効

 

ビスホスホネート製(エチドロン酸、アレンドロン酸など)

作用機序:破骨細胞に取り込まれてファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害することで、破骨細胞のアポトーシスを誘導する

効果:骨吸収抑制

特徴:骨粗しょう症に有効副作用として顎骨壊死

 

エストロゲン製剤(エストラジオール)

作用機序:エストロゲン受容体刺激

効果:エストロゲン様作用

特徴:閉経後骨粗しょう症に有効

 

選択的エストロゲン受容体調整薬(SERM)(ラロキシフェン、バセドキシフェン)

作用機序:骨のエストロゲン受容体刺激

効果:エストロゲン様作用

特徴:乳腺や子宮のエストロゲン受容体にはアンタゴニストとして働く閉経後骨粗しょう症に有効

 

副甲状腺ホルモン製剤(テリパラチド)

作用機序:骨芽細胞のアボトーシス抑制、前駆細胞抱から骨芽細胞への分化誘導

効果:骨形成促進

特徴:間欠投与で用いる通常の副甲状腺ホルモンの作用とは異なるため注意!

 

抗RANKL抗体製剤(デノスマブ)

作用機序:RANKLのRANKへの結合を阻害

効果:破骨細胞の活性化抑制による骨吸収抑制

 

このように、骨粗鬆症の治療薬にはたくさんの種類の薬があるのです。