感染症の感染経路

感染症の感染経路

こんにちは。

今日は化学blogをやっていこうと思います。

今回の記事では感染症の感染経路について話していこうと思います。

 

感染経路とは、感染した宿主や環境中に存在する病原体が未感染の感受性宿主に感染を生じさせる経路のことです。これには直接伝播と間接伝播があります。前者は病原体が人体の侵入口に直接運ばれて感染する場合のことを言います。また、後者は、媒介物や媒介動物を介して間接的に運ばれて感染する場合のことを言います。そして、垂直感染と水平感染という経路もあります。垂直感染は、病原体が親から直接その子孫に伝播される感染様式のことで、母子感染とも言います。母子特有の感染経路で、経胎盤感染、経産道感染、経母乳感染があります。また、水平感染とは、接触、飲食物、空気、ベクターなどを介して個体から個体へ伝播する感染様式のことです。

 

では、それぞれどんな例があるのか見ていきましょう。

まず、直接伝播には、接触感染、飛沫感染、垂直感染などがあります。接触感染は、性感染症のように生殖腺や粘膜が接触することから感染するものです。また、破傷風や炭疽は土などから、狂犬病は動物から感染します。飛沫感染は、いわゆる季節的に流行るインフルエンザや、結核、麻疹風疹のように、咳やくしゃみ、会話などから散布される飛沫や液体に含まれる水分が蒸発して微細粒子となった飛沫核の吸入による感染です。空気感染の一種でもあります。垂直感染は先ほど説明したもので、梅毒、トキソプラズマ、風疹、B型肝炎、AIDSなどがあります。

次に、間接伝播についての例です。間接伝播は、媒介物感染、媒介動物感染、空気感染に分けられます。媒介物感染は、病原体に汚染された飲食物の摂取による感染で、消化器系感染症の主な感染経路です。赤痢やコレラ、ノロウイルスなどがこれにあたります。また、輸血や血液製剤など、医療行為によって感染する可能性もあります。B型肝炎やC型肝炎などです。媒介動物感染は、その名前の通り、ハエやゴキブリなどが口や足に病原体を付着させて運搬し、汚染された食物により感染します。他にも蚊やノミ、ダニに刺されることでも感染します。少し前に流行ったデング熱はまさにこれです。最後に空気感染ですが、先ほど飛沫感染は空気感染の一種であると説明しましたが、まさにその通りで、飛沫核や病原体を含む塵埃の吸入による感染です。結核は空気感染でもあり、飛沫感染でもあります。

 

このようにして病原体は我々の体に様々な方法で侵入してくるのです。