食直前に飲む糖尿病薬

食直前に飲む糖尿病薬

こんにちは。

今日は化学blogをやっていこうと思います。

 

今日は糖尿病のお薬についてです。糖尿病には全然関わりがないよ、という方が多いと思いますが、日本では今は生活習慣病になる方が多く、糖尿病もその一つです。もしかしたら数年後に関わる人もいるかもしれません。

 

糖尿病は、血中の糖分が高くなってしまう病気なのですが、その治療には血糖値を下げる必要があります。インスリン注射など、様々な方法がありますが、今日は口から飲み込むお薬を紹介したいと思います。

経口血糖降下薬には、食後に飲むものと、食前に飲むものがあります。大体の薬は食後に飲むことが多いのではないかなーというイメージを持っている方が多いと思いますが、食前に飲むことには理由があるのです。

 

1つ目は、飲んですぐに血糖が下がってしまうものです。このような薬を速効型インスリン分泌促進薬といいます。スルホニル受容体に結合し、インスリン分泌を促進するお薬です。作用発現が早いため、食事の直前にとらないと、反対に低血糖を起こしてしまい、倒れてしまうかもしれません。そのために、食事の直前に飲むのです。例えば、ナテグリニド、ミチグリニド、レパグリニドなどがあります。〜〜グリニドと付いているものですね。

 

そして、もう一つは、食事の前に取ることで効果を発揮するタイプのお薬であるものです。これをαグルコシダーゼ阻害薬といいます。糖が身体に吸収されるには、αグルコシダーゼというものが、糖を細かくすることによって吸収されます。そのため、これを阻害すると、糖の吸収が抑制されます。この薬が作用を発現するためには、食事が腸に行く前に、先にお薬が効果を出している必要があります。また、作用している時間が短いお薬なので直前に飲む必要があります。例えば、アガルボース、ボグリボースなどがあります。

 

 

以上が、糖尿病のお薬で、食直前に飲まないといけないものです。なんでそうしないといけないの?ということは、薬の効き方を考えるとわかりやすかったりしますね。