下剤に含まれる漢方成分の副作用
- 2021.02.06
- 化学
こんにちは。
今日は化学blogをやっていこうと思います。
今日紹介する漢方薬の生薬は、大黄と芒硝です。どちらも下剤としての効果がありますが、芒硝は、過剰に取りすぎてしまうと下痢やむくみの原因になってしまいます。誰でも下剤を飲みすぎたらお腹を下すことなんて想像できますよね。
大黄は、乙字湯、大柴胡湯、大黄甘草湯、防風通聖散などに使われています。
この生薬の下剤としての主な成分は、センノシド、アントラキノン類です。そして、この成分は作用が出るのに個人差が大きいです。その理由の1つとして挙げられることは、1人ひとりの腸内にいる細菌の違いだと考えられています。このため、弱っている患者さんだと、少しの量で下痢や腹痛を発症してしまうことがあるので、弱っている場合には使わないことが無難です。
また、長期間使っていると大腸メラノーシスを生じてしまい、かえって便秘が悪化してしまうことがあります。
そして、大黄の成分である、アントラキノン類は母乳に移行しやすく、母乳を飲んでいる乳児が下痢をしてしまうことがあるので、避けることが無難です。
このように、これまでの記事で漢方成分の副作用について説明してきましたが、基本的に処方された正しい量を飲んでいる分には起こることは稀です。しかし、身体が弱っている場合には起こってしまうことがあるので、何かいつもと違う体調を感じたら早めに相談してみると良いと思います。
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