漢方薬の剤形

漢方薬の剤形

こんにちは。

皆さんは漢方薬を想像した時に、どのような剤形を思い浮かべますか?

 

 

多くの方は、

これを想像するのではないでしょうか。

 

今日本で主流の剤形は、この乾燥エキス剤と言われているものです。エキス剤は生薬の浸出液を濃縮して製したもので、水飴のような軟エキス剤と、砕くことのできる粒状の乾燥エキス剤があります。このエキス剤の開発により、漢方薬の利便性や汎用性が高まりました。

 

では、エキス剤が開発されるまでは、どのような剤形があったのでしょうか。

皆さんに馴染みのあるものは、丸剤だと思います。これは、正露丸が有名なものになります。

丸剤は、経口投与する球状の製剤です。

 

 

他には、皆さんの馴染みのある、イソジンです。これは、ポピンヨードが主成分ですが、これは酒精剤に分類されています。酒精剤は、揮発性の有効成分をエタノールやエタノールと水を混ぜた液に溶解して製した液状の製剤です。これは、火の気を避けて保存しないといけません。

この製剤と間違えやすいものは、チンキ剤です。ヨードチンキって、名前にチンキが入っているから、チンキ剤のように思えますが、実は酒精剤なんです。チンキ剤は、生薬をエタノールやエタノールと水を混ぜた液で浸出して製したものです。酒精剤は有効成分のみを使い、実際の生薬は使いませんが、チンキ剤は実際に生薬を用います。

 

 

 

そして、古くからよく使われていた飲み方は、浸剤煎剤です。名前の通り、浸剤は、少しの水に生薬を浸したもので、煎剤は、多い水で煎じたものを言います。また、最近では、より使いやすくするために、1回分がティーバッグ状になっている茶剤もあります。

 

 

他にも、漢方は、様々な飲み方の工夫がされているのです。