漢方薬とは

漢方薬とは

こんにちは。

前回の、記事では、漢方医学と西洋医学の違いについて説明しましたが、では、漢方医学は日本でどのように伝わって来たのでしょうか。

 

まず、漢方医学の発展には、日本の地理的な位置が大切になってきます。日本は島国ですが、韓国、中国と近いのは周知の事実ですよね。
漢方医学は、中国起源の伝統医学である、中医学医療をもとにして日本独自に発展しました。これは、奈良時代以降に伝来したと言われています。また、韓国の伝統医学である韓方は起源は同じですが、違った医療体系をしています。江戸中期に伝来したオランダ医学を蘭方と呼んだのに対して、日本独自に発展した漢方医学を漢方と呼びました。

 

なんとなく、中国の中医学医療と似ているように感じますが、漢方は日本独自のもので、中国で使われている生薬とは、種類などが違っています。

 

 

日本の古墳時代から793年までは、大陸の医学を積極的に導入、模倣した時代でした。仏教など他の大陸文化と同様、6世紀までには朝鮮半島を経由して日本に中国医学が伝来したと考えられています。7世紀には、遣隋使、遣唐使が派遣され、中国から直接導入されるようになりました。

鎌倉・室町時代から江戸時代前期は、中国伝統医学の日本化が始まった時期と言われています。当時の最先端医学だった金元医学、特に李朱医学が日本に伝わり、広まりました。1528年には堺の豪商で医師の阿佐井野宗瑞が明の医書『医書大全』を日本で初めて活字印刷で出版しました。

江戸時代中期、現在の日本漢方の始まりとなる古方派が出現したと言われています。観念的な理論を排除し、「古の医学を行うことを理念とし、『傷寒論』に基づいて診療を行う」ことを重視したそうです。そして、その後、臨床が発達していったと言われています。

その後、古方派が極端な主義に陥った反省から、処方の有用性を第一義とし、臨床に役立つものなら学派を問わず、経験的・臨床的に良所を享受する柔軟な姿勢をとる立場が現れました。

これが現代の漢方医療に発展していきました。