気管支喘息③
- 2020.05.19
- 化学
こんにちは。
今日の化学blogは、昨日の記事の続きをしていこうと思います。炎症を抑える薬は、抗アレルギー薬、ステロイド薬です。また、気道を広げるのは、β2刺激薬、キサンチン誘導体、抗コリン薬です。
抗アレルギー薬の説明をする前に、まずはアレルギーの起きる仕組みを説明していきたいと思います。
大きく分けて、感作成立までと、発症までの2つの機序があります。まず、アレルゲンが体内に侵入すると、リンパ球の1種であるヘルパーT細胞の表面にある受容体がこれを認識します。抗原の侵入を認識したヘルパーT細胞は、サイトカインを放出して、外敵の侵入をB細胞に伝達します。これを受けたB細胞は、この抗原に対応したIgE抗体を産生します。このIgE抗体は、肥満細胞に結合して、感作状態が成立します。次に、アレルゲンが2度目に侵入すると、抗原と感作済みの肥満細胞とが結合します。すると、肥満細胞が活性化して、すぐに抗原が撃退されなく、長引いたときに、過剰な抗原抗体反応が起きます。これがアレルギーが起きるまでになります。
抗アレルギー薬には、H1受容体遮断薬、ロイコトリエン受容体遮断薬、トロンボキサン関連薬、Th2サイトカイン阻害薬、抗IgE抗体、抗IL-5抗体などの種類があります。
今までの合計3つの記事で説明してきたように、気管支喘息には様々な治療薬が使われています。患者数もかなりいる疾患ですし、放っておくと呼吸困難に陥る可能性のある軽視できない疾患です。もしかしたら身近にもいるかもしれません。医療従事者でなければ治療薬のことまでは知らなくてもいいと思いますが、なぜそのような症状が出てしまうのか、どのようにして症状が軽減できるのかはわかっておいて損はないと思います。
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