食中毒から身を守るために・・・

食中毒から身を守るために・・・

こんにちは。

だんだん暖かくなってきたので、今日は食中毒について話していこうと思います。

 

食中毒と言っても、原因菌は様々で、細菌性食中毒でも、黄色ブドウ球菌、ウェルシュ菌、赤痢菌、カンピロバクター、腸炎ビブリオなど様々です。これらの菌はそれぞれ特徴があり、菌によって予防法も変わってきます。

 

黄色ブドウ球菌は、人の皮膚や粘膜などに常在している菌で、食塩耐性があります。手指に傷のある人の調理により黄色ブドウ球菌が食品に移動し、エンテロトキシンという外毒素を出します。エンテロトキシンは耐熱性があります。したがって、しょっぱいものは食中毒になりにくいとか、熱してるから大丈夫ということはありません。黄色ブドウ球菌を防ぐには、手指に傷のある人は調理をしないが基本です。

 

ウェルシュ菌は、嫌気性の菌です。ウェルシュ菌は加熱調理しても耐え、また、酸素のない環境で増えるので、深鍋などで増えます。ウェルシュ菌は腸で外毒素のエンテロトキシンを放出し、水溶性下痢を引き起こします。大量調理の煮込み料理(カレーなど)は前日調理や室温放置を避けるべきです。

 

赤痢菌は、糞便やその汚染水による経口感染で広がります。防ぐには、アジア圏への旅行時には生水などを口にしないことが望ましいです。日本のように上下水道の設備が整っている場合あまりかかることはないです。

 

カンピロバクターは、日本でもかなりメジャーな食中毒菌です。家畜や野生動物の腸管にいて、肉に付着することで人へ感染します。特に鶏肉に多くいると言われています。鶏肉はしっかり中まで火を通して食べることで予防できます。また、生肉を掴んだ箸やトングで焼き上がったお肉をつかまないようにしてください。

 

最後に、腸炎ビブリオは、海水にいる菌で、好塩性菌です。魚介類や加工物の温度管理不十分により腸炎ビブリオが増殖し、それらの生食による経口感染で腹痛、下痢が引き起こされます。予防には、生食する魚介類は低温で保存し、調理前に真水の流水で洗うことが大切です。真水で洗うことで浸透圧によって菌が破壊されるためです。

 

 

 

このようにただ食中毒と言っても特徴があります。低温にしていても増える菌はありますし、塩分濃度が高い環境を好む菌もあります。加熱しても毒素が死なないこともあります。あまり神経質になりすぎるのもよくないですが、出来る限りの予防をして、安全に美味しいご飯を食べれるよう心がけることが大切です。