ケツメイシと決明子

ケツメイシと決明子

こんにちは。

ケツメイシと聞いて何を思い浮かべますか?多くの人は、男性4人組からなる日本の音楽グループの「ケツメイシ」を考えるのではないでしょうか。ただ、私のように薬学を勉強している人はきっと、エビスグサ?と答えるかもしれません。

 

そうケツメイシは、生薬の名前で同じものがあるのです。

 

ケツメイシは、マメ科の植物であるエビスグサの種子のことを言い、主成分はアントラキノンです。効能は、整腸、腹部膨満感、便秘です。基本的に漢方処方としては使用しなく、一般的にはハブ茶として飲まれています。

 

 

ケツメイシのメンバーは、2人が薬剤師免許を持っているといい、このケツメイシの効能からグループ名を取ったと本人たちは言っています。ケツメイシの効能は便秘解消、「全て出し尽くす」といったものです。また、生薬辞典を適当に開いたページがケツメイシだったから、後からこの理由を思いついたとも言っています。

 

私は、研究室の面接で好きな構造は何?と聞かれることがあると聞いたので、その時は何と答えようかなと考えていました。その時思いついたのが、アントラキノンです。なので私にとっては、ケツメイシは音楽グループというよりは、かわいい構造した成分を持ってるな~という印象です。アントラキノンは、

アントラキノン

このような構造をしています。いやもう、どこがかわいいのか説明するまでもなくかわいいですよね。中心線を引いたときに鏡像関係なところもきれいですし、これを立ててみるとまるで雪だるまが横に手を伸ばしているようにも見えます。かわいいですね。

 

他にこの成分を含んでいる生薬は、センナ、アロエ、ダイオウがあります。センナはケツメイシと同じく、マメ科植物の小葉を使った生薬で、緩下薬として便秘、腹満、腹痛に用いられます。アロエは、ユリ科植物の葉の液汁を乾燥したもので、瀉下剤,健胃薬,常習便秘薬原料として使われます。ダイオウは、タデ科植物の根茎です。便秘、胸満、腹満、腹痛、利尿異常を緩和するものとして使われています。

これを見てわかるように、アントラキノンは便秘解消をするものに含まれています。構造がかわいいだけでなく、日常的に悩んでいる人が多いであろう便秘にも効果があるなんて、よりかわいいですね。